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徒然 然

アニメ批評など。

【感想】憑物語

・はじめに

 ファイナルシーズン全エピソードのアニメ化がすでに決定している『〈物語〉シリーズ』であるが,不定期に放送されていることもあって,原作未読の僕としてはいかんせんそのシーズンがどうのこうのという構成を把握できていない。

 さしあたって,ブログ作成に慣れる目的も兼ねて,以下にまとめてみる。

 

  ・ファーストシーズン

    化物語』,『傷物語』,『偽物語』,『猫物語(黒)』

    早いもので『化物語』放送から5年半。傷物語の劇場化はもはや都市伝説。

  ・セカンドシーズン

    猫物語(白)』,『傾物語』,『花物語』,『囮物語』,『鬼物語』,『恋物語

    約1年前の放送ということもあってそれなりに記憶に新しい。『花物語』は今回の『憑物語』より時系列的には後。

  ・ファイナルシーズン

    『憑物語』,『暦物語』,『終物語』,『続・終物語』

   「よくわからんけど物語シリーズの原作終わるのかあ。寂しいなあ。」とか思っていた時期もありましたね。

 

 「ネクストシーズン」も刊行予定らしいですが割愛。

 よく「ドル箱だから無理に書かされ続けてるんじゃないか?」みたいな評判を耳にするが,個人的にはそういうわけではないと思う。

 西尾維新も趣味で書きたいし,読者もそれを読みたいしでWin-Winの関係。

 むしろドル箱という意味ではアニメのほうがそれに近い。

 これほどいい金蔓をそう簡単に放擲するわけがないのだから,ある意味ではいつまでもアニメ化し続けるという安心感はある。

 

 

・本題

 さて,そういうわけでファイナルシーズンの第1作目となる本項である。

 ファーストシーズンでは各話が(ほぼ)独立していたが,セカンドシーズンあたりから露骨な伏線が目立ち始めた印象。

 今回のファイナルシーズンもその例に漏れず,思わせぶりなシーンが非常に多かった。

 特に目立ったのは,「ラスボスとしての忍野扇」の表面化。

 臥煙伊豆湖と忍野扇という両ジョーカーがいよいよ場に出された形。

 

 これはセカンドシーズンから言えることだが,こうした「場の設定」が主軸となってしまっていて,本来のエピソードが薄くなってしまっている気がどうしてもする。

 『化物語』にあったストーリー本来の,それ自体の,それ単体としての面白さが損なわれてしまっている。

 良くも悪くも「続きが気になる話」になっている。

 

 その薄味をエロで補おうとしているわけだが,シャフトのポルというのはいかんせんいまいち映えない。

 個人的には『〈物語〉シリーズ』とシャフトとの親和性はこれ以上ないレベルで高いと思うのだけれど,ポルの割合が大きくなれば大きくなるほどその優位性が失われてしまうようにも思う。

 

 で,そのシャフトの演出についても,今回はいつも以上に諄さを感じた。

 『化物語』ではその諄さが良い味付けになっていたものだが,今回のような薄目の話だとただただ冗長になってしまう。

 文字を映す演出も「いやこの文言そんなに重要か?」と思ってしまう場面が散見された。

 しかしながら,会話シーンでの見せ方は安定して楽しめた。

 文字通り紙芝居になってしまった『鬼物語』とは違って,きちんと「アニメ」として成立させていた。

 こういう「シャフトならでは」の演出は維持してほしいものだけれど,それがきちんと内容の要求する形であってほしいところではある。

 たとえば『ニセコイ』だとあの独特の演出がひたすら鬱陶しかったけれど,ラブコメ的展開の多くなってきた『〈物語〉シリーズ』においてもその演出を見直す必要があるのかもしれない。

 

 

・まとめ

 なんだかんだと文句は垂れたけれど,やっぱり個人的には『〈物語〉シリーズ』はとても好みだし,今後のアニメ化が楽しみな作品の筆頭でもある。

 次がいつになるかはわからないけれど,まあ気長に待ちましょう。

 

 で,何はともあれ,まずは傷物語をさっさと作ってください……。

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